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◆概観◆
今年のベルリン映画祭の話題の筆頭は、なんといっても新マーケット会場のオープンであった。連日、日刊の「VARIETY」や「SCREEN」の紙面の多くを占めた。メルケル・ドイツ首相も新会場を訪問し、参加者に感想を尋ねるなどする姿も見受けられた。新会場マーティン・グロピウス・バウのスペースは昨秋までに早々に予約でいっぱいになり、急遽ポツダム広場の映画祭事務局の1フロアに場所を追加確保、計250社以上が参加するに至った。映画祭メイン会場ベルリナーレ・パラストから新会場までの徒歩10分ほどの移動をどうするのかが懸案でもあったが、街のタクシー乗り場のように、EFMシャトルが間隔をあけずに常に待機、ひとりでも乗車すれば即新会場に向けて発進するというシステムを取り入れたことによって、解決させた。車やドライバーの確保にかなりのコストをかけたに違いないが、それだけの価値は十分にあったはずである。マーケットブースは来年分の予約もかなり埋まっているというが、スペースレンタル料も高コストなことから、グランド・ハイアットなど近隣のホテルの部屋を商談用に借りることを検討している業者も少なくない模様。成果に関しては意見が分かれたが、11月のアメリカンフィルムマーケットと5月のカンヌの間のマーケットとしての重要性は確か。移転第一回目の今回はいろいろな意味で試験的であったといえそうだ。ヨーロピアン・フィルム・マーケットの今後の発展ぶりを注視していきたい。
今回のベルリン映画祭に出席された日本人の方々の中から、 映画祭について振り返っていただきました。
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