Kaleidoscope vol.6
 今回は、クリスマス、新年に向けて頂いたグリーティングカードをご紹介いたします。

ジェラール・フィリップ、アンヌ夫妻

 36歳の若さで亡くなった、フランス映画・演劇界を代表する二枚目スター。
 フランスのみならず、日本でいまだに高い人気を誇っています。
 川喜多夫妻は、ジェラール・フィリップ主演作の内9作品を輸入公開しています。
 「肉体の悪魔」「花咲ける騎士道」「赤と黒」「モンパルナスの灯」など、
 ご存知の作品がきっとあると思います。
 ジェラール・フィリップは1953年に第一回フランス映画祭のゲストとして
 アンドレ・カイヤット監督たちと夫妻で来日しております。
 そのおり、川喜多夫妻が東京、京都などを案内しております。
 かしこはその著書『映画ひとすじに』の中で「彼は軽々しく口を開くことをきらった。
 その言葉は、いつも熟考のあとに語られ、人をうなずかせた」と
 ジェラール・フィリップのまじめで誠実な人柄について書き残しています。
 また、アンヌ夫人についても、「とても賢くて、それでいてでしゃばらず、
 口数も少ないアン」をジェラール同様好きだと書いています。
 
 
 

 
ジェラール夫妻からのクリスマスカード




1953年に来日の際、東京を案内するかしこ(左から二人目)
かしこの左隣は女優のシモーヌ・シモン、
右隣がジェラール・フィリップ、手前はアンドレ・カイヤット監督


ジェラール・フィリップ(左より二人目)に銀座を案内するかしこ(一番右)
左はアンヌ夫人




 

ルネ・クレール監督

 戦前からのフランス映画界を代表する監督。
 川喜多夫妻が輸入公開したルネ・クレール監督作品は、日本で公開された
 長編作品の半分の8作品に及びます。「巴里祭」「自由を我等に」
 「悪魔の美しさ」「リラの門」など、主にパリの下町を舞台に、
 皮肉とユーモアの見事なさじ加減の利いた作品は、
 今観ても色あせることないお洒落な名作ぞろいです。
 かしこはやはり『映画ひとすじに』の中で、「夜の騎士道」の撮影現場を
 訪問した時のクレール監督の雰囲気について書いています。
 なかなか気難しい方との印象だったようです。と同時に、クレール監督を
 『現代の世界映画界が所有している重要文化財の第一人者』とも
 書いております。

  

 
ルネ・クレール監督からのクリスマスカード




撮影現場を見学
左よりルネ・クレール監督、かしこ、和子


海外でのパーティにて



次のページへ >>

『カレイドスコープ』トップページへ
Home  お問い合わせ| ©Kawakita Memorial Film Institute All Rights Reserved.