公益財団法人川喜多記念映画文化財団
千代田区一番町18番地 川喜多メモリアルビル
カレイドスコープ
『小津安二郎監督と川喜多夫妻 〜その1〜』
外国映画を輸入配給していた川喜多夫妻と日本映画の巨匠小津監督とは、鎌倉という土地で強い結びつきがありました。
鎌倉在住映画人の親睦の集まりに「鎌倉会」というものがあり、小津監督をはじめ脚本家の野田高梧氏、俳優の笠智衆氏、田中絹代氏など、大船が近いこともあって松竹関係者が多かったようですが、映画評論家の津村秀夫氏や東宝の製作者の方など様々な分野の方々が集まっていました。川喜多夫妻も、殆どそろって参加しておりました。
映画という一点で結びついた多分野の人の集まりは、さぞ有意義な話がなされていたことだろうと想像されます。
「鎌倉会」スナップ写真 左より野田高梧氏、一人おいて小津監督、川喜多かしこ 後段左より、三井弘次、磯野和雄、一人おいて山内静夫、一人おいて市川清一郎、井川邦子、 小津監督、一人おいて岡村文子、笠智衆、 前段左から4人目、田中絹代、菅原通斉、川喜多長政、一人おいて津村秀夫 前段左より川喜多かしこ、田中絹代、津村秀夫、野田高梧、小津監督 後段右から4人目、川喜多長政 ※敬称略 |
その当時から続く川喜多夫妻と小津監督の関係で、本財団は、小津監督のご遺族をはじめ多くの方々から小津監督関係資料のご寄贈、ご寄託を受けております。それらはすべて、日本映画界の財産ともいうべき資料ですから、細心の注意を払い保存いたしております。
また、展覧会等に協力し、監督を紹介する一端を担っております。
保存している資料 監督直筆のスケッチ画の描かれた台本 上)「出来ごころ」台本表紙と中ページ 下)「東京の宿」台本表紙と中ページ いずれも強く夏を感じさせる絵と句です。 「箱入娘」台本表紙 戦前の台本は美しく和綴じされています。 次へ |