●選考理由
　今村昌平氏は、これまでの17本の監督作品において、多彩な創作方法とエネルギッシュな演出力で、一貫して人間存在の根源に迫る見事な創作活動を続けてこられました。また、「楢山節考」「うなぎ」の2作で、カンヌ国際映画祭のグラン・プリ（パルムドール）を受賞、国際的にも高い評価を受けられ、海外の映画作家に与えた影響も大きなものがあります。
　さらに、1975年横浜放送映画専門学院を設立、現在の日本映画学校に育てられました。同校では、海外からの留学生を含む後進の指導にあたられ、多くの有為な人材を映画界に送り出されました。
　ここに川喜多賞を贈賞して、これまでの業績を称えると讚えると共に、今後ますますのご活躍を期待致したいと存じます。

　　　　　　

贈賞式の模様（1997年7月25日）


今村昌平氏（左）と、賞状を読み上げる岡田正代・当財団理事長


お祝いの花束を手にする今村氏




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